#37 「行ってきます」「行ってらっしゃい」

みなさん、こんにちは。日本語教師のたまです。
この番組は、日本語を勉強している人のためのpodcastです。
日本の生活や文化、日本語のことについて、できるだけわかりやすい日本語で話します。

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さて今日は、日本の独特の挨拶の言葉
「行ってきます」「行ってらっしゃい」について、お話ししようと思います。

「行ってきます」「行ってらっしゃい」
これは、日本語の挨拶の中で、とてもよく聞く言葉だと思います。

みなさんは「行ってきます」「行ってらっしゃい」という言葉を、どんな時に使うと思いますか?

「行ってきます」
これは、外出する時、どこかに出かける時に言う言葉です。
たとえば、玄関先で、自分が出かけることを家族に伝える時に言います。
また、会社で営業や会議のために外出するとき、上司や同僚へ伝えるために使います。

「行ってきます」のもともとの意味は「今から出かけます。そして、また帰ってきます」という意味です。
昔は旅行をすることや、夜、道を歩くことも、命がけ、もしかしたら死んでしまうかもしれない、というような危ないこととでした。
だから、「必ず帰ってきます」という思いを込めて、「行ってきます」と言うようになったそうです。

それに対して、見送る人は「行ってらっしゃい」と言います。
これも「行って、無事に戻ってきてください」という思いが込められています。

「行ってきます」「行ってらっしゃい」は、ただの挨拶ではなく
必ず帰ってきます、無事に戻ってください、という気持ちが込められているんですね。

それでは、出かけた人が帰ってきた時、どんな挨拶をするでしょうか?

そう、「ただいま」「おかえりなさい」です。

帰ってきた人は「ただいま」と言います。
「ただ今」というのはちょうど今、現在、と言う意味です。そのあとに、「帰りました」という言葉が省略されています。もともとの意味は「ちょうど今、帰りました、戻りました」という意味です。
「行ってきます」行って戻ってきます、と言って出かけましたから、その言葉の通り、ちゃんと戻ってきました、そういう意味が込められています。

それに対して、迎える人は「おかえりなさい」と言います。
「おかえりなさい」は「無事に戻ってきてくれてありがとう」「あなたを待っていましたよ」「あなたの戻るところ、帰るところはここですよ」という意味が含まれています。

もし、帰ってきた人が「ただいま」と言っても、「おかえりなさい」と言ってもらえなかったら・・・それはとてもさびしい気持ちがします。

日本語で毎日のように使う「行ってきます」「行ってらっしゃい」「ただいま」「おかえりなさい」

この挨拶の言葉を自然に言えるようになると、日本人とのコミュニケーションが、より気持ちよくできるようになりますので、みなさん、ぜひ覚えて使ってみてくださいね。

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はい、今日のお話はここまでです。最後に、今日のエピソードで登場した単語を復習しましょう。 わたしが単語を読みますので、聞き取ってみてください。ペンと紙を用意して、聞こえた単語を書いてみましょう。 リスニングの練習です。WEBサイトのスクリプトを見て、答えが合っているかどうか確認できますよ。では、始めましょう

1 行ってらっしゃい
2 行ってきます
3 玄関先(げんかんさき)
4 営業(えいぎょう)
5 同僚(どうりょう)
6 命がけ(いのちがけ)
7 省略(しょうりゃく)
8 無事に(ぶじに)

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はい、今回は日本語独特の挨拶についてお話ししました。みなさんは「行ってきます」「行ってらっしゃい」という言葉を使ったことがありますか?

このPodcastを気に入っていただけましたら、フォロー・評価いただけるととっても嬉しいです。
今日も最後までお聞きいただきありがとうございました。
それでは、今日はここまで。
また次回、お会いしましょう。

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