#18 N4 〜かもしれない

みなさん、こんにちは。日本語教師のたまです。
この番組は、日本語を勉強している人のためのpodcastです。
日本の生活や文化、日本語のことについて、できるだけわかりやすい日本語で話します。

さて、みなさんの中には、今度の12月にJLPT 日本語能力試験を受ける方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今日は、日本語の文法についてお話ししようと思います。文法シリーズは初めてですね。
これからときどき、文法シリーズも作っていこうかな、と思っています。

さて、それでは、今日の文法はN4の文法「〜かもしれない」です。

「〜かもしれない」は、人の気持ちや、ものの状態(じょうたい)を推測(すいそく)するときに使います。推測は、たぶんこうだろうなあ〜と思うことです。でも、あまり確かではない、はっきりしていないときに使います。

たとえば、今日は頭が痛いです。熱が39度あります。インフルエンザかもしれません。「〜かもしれません」は、「〜かもしれない」の丁寧体(ていねいたい)です。インフルエンザの可能性(かのうせい)が少しあります。でも、ほんとうにインフルエンザですか?わかりませんね。もしかしたら、ふつうの風邪(かぜ)かもしれませんね。

コンビニに買い物に行きました。レジでお金を払う時、財布(さいふ)がありません。財布を落としたかもしれません。家に忘れたかもしれません。財布を落とした可能性もあります。家に忘れた可能性もあります。はっきりわかりませんが、たぶん、そうだろうなあと思います。

今朝は少し曇(くも)っています。天気があまりよくないです。わたしは洗濯(せんたく)をしました。でも、雨が降るかもしれないから、洗濯物を外に干(ほ)しません。家の中に干します。もし雨が降ったら、洗濯物が濡(ぬ)れてしまいます。だから、外に干しません。
わたしは以前、雨が降るかもしれないけれど、洗濯物を外に干して出かけたことがあります。降るかもしれないし、降らないかもしれない。ちょっとわからないなあ。そんな天気だったんです。降らないといいなあ、降らないでほしいなあと思って、洗濯物を外に干したんです。でも、雨は降ってしまいました。洗濯物はびしょ濡れ、全部濡れてしまいました。あ〜あ、濡れちゃった。もう1回洗濯やり直しです。雨が降るかもしれないと思ったら、洗濯物は外に干さない方がいいですね。

「〜かもしれない」の接続(せつぞく)
「〜かもしれない」の接続は、普通形です。動詞の普通形、い形容詞、な形容詞、名詞の普通形に接続します。
たとえば、動詞「います」 普通形は?
いるかもしれない、いないかもしれない、いたかもしれない、いなかったかもしれない
い形容詞「いいです」 普通形は?
いいかもしれない、よくないかもしれない、よかったかもしれない、よくなかったかもしれない
な形容詞 「元気です」 普通形は?
元気かもしれない、元気じゃないかもしれない、元気だったかもしれない、元気じゃなかったかもしれない

はい、では例文を練習してみましょう。みなさん、わたしが言ったあとに続いて、言ってみてくださいね。

・今夜は晴れているから、星が見えるかもしれません。
・寒いなあ。窓が開いているかもしれない。閉めて来よう。
・今日は仕事がたくさんあるから、残業しなければならないかもしれない。
・来月から始まるドラマ、おもしろいかもしれない。見てみようかな。
・A:バスが来ないなあ。会議に間に合うかな?
 B:無理かもしれないよ。タクシーで行こうよ。


はい、今日はN4の文法「〜かもしれない」の説明をしました。いかがでしたか?
WEBサイトのスクリプトに練習問題がありますので、みなさんぜひやってみてくださいね。

文法シリーズ、もしご希望があれば、また作ってみたいと思います。
わからないことや、説明してほしいことがあったら、コメント欄にメッセージをくださいね。
WEBサイト、Apple Podcast、Instagramでもメッセージを書くことができます。

それでは、今日はここまで。
また次回、お会いしましょう。


練習問題

1 今日は雨だから、(       )かもしれません。

2 明日は忙しいので、(       )かもしれません。

3 A:山田さんは、まだ来ませんね。どうしたんでしょう。

  B:(        )かもしれないですね。

↓↓ 自分で考えた答えを、コメント欄に書いてね。 添削(てんさく)します ↓↓
請在留言區寫下自己的答案。 我會改修。


#18 N4 〜かもしれない” に対して2件のコメントがあります。

  1. 匿名 より:

    分かりやすい説明ありがとうございます。
    教えていただきたいのですが、〜かもしれないの前が普通形がくることは分かりました。動詞いますの場合でも、いる、いない、いた、いなかったと四つのパターンが考えられると思うのですが、それらは、動詞の普通形の辞書形、ない形、た形といえばよいのでしょうか。それとも普通形の現在、過去、過去の否定などと言えばよいのでしょうか。どのようにカテゴリー分けをしたらよいのか教えてください。

    1. tama より:

      コメントありがとうございます!
      はい、これは、教科書や学校によって、カテゴリー分けや説明方法が違って、よく話題になる問題かと思います。
      わたしは今回のPodcastで「普通形」と表現したのは、「みんなの日本語」で「普通形」となっているからで、個人的には「普通体」とした方がいいかな、と思っています。
      その上で、分類は、「辞書形」「ない形」「た形」「ない形過去」(または「なかった形」)としています。
      というのも、「辞書形」を「現在」、「た形」を「過去」とは言い切れない表現もあるからです。
      この初級の時点で「た形」を「過去」と覚えるのはわかりやすいですし、そのように教えますが、必ずしも「過去」だけを表現するのではない、という余地を残したいと考えています。
      「〜かもしれない」の接続という文法上では、「辞書形」「ない形」「た形」「ない形過去」(または「なかった形」)と分類した方がシステマチックでわかりやすいかな、と思っています。
      あくまで個人的な考えですので、参考程度に見ていただければと思います。
      ありがとうございます。

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