#29 大晦日(おおみそか)

みなさん、こんにちは。日本語教師のたまです。
この番組は、日本語を勉強している人のためのpodcastです。
日本の生活や文化、日本語のことについて、できるだけわかりやすい日本語で話します。

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今年も残りわずかとなりました。もうすぐ、2023年も終わりますね。
この一年、みなさんにとって、どんな一年でしたか?どんなことがありましたか?
いろいろな思い出があると思います。

さて、今日は、「大晦日(おおみそか)」についてお話しいたいと思います。

一年の一番最後の日、12月31日のことを「大晦日(おおみそか)」といいます。
大晦日は、一年の最後であり、また、新しい年の前日(ぜんじつ)として、特別な意味があります。


日本では、昔から、新年(しんねん)、新しい年には、「歳神様(としがみさま)」という神様が来ると信じられています。
歳神様は、1月1日、元旦(がんたん)に家に来る神様のことです。
野菜やお米がたくさんできて、食べるものに困らないようにしてくれる神様です。
だから、昔からとても大切にされてきました。

そのため、大晦日には、歳神様をお迎えしてお祀りするための準備をします。掃除をしたり、家にいろいろなお正月の飾りをしたりします。

歳神様をお迎えする前に、家をきれいに掃除します。これを「大掃除(おおそうじ)」と言います。
一年の間にたまった汚れやいらないものを片付けて、家を清潔に整える習慣です。
ただし、地域によって違いますが、12月29日に掃除をするのは、あまりよくないといわれています。
できるだけ28日までに大掃除をしたほうがいいようです。
一年の汚れをきれいに落としてから、新年を迎えます。

大晦日に食べる特別なものといえば、「年越し蕎麦(としこしそば)」です。
そばは細くて長いですね。「お蕎麦のように、細く長く生きられますように」という意味が込められています。

大晦日の夜には、日本のいろいろなお寺で鐘(かね)をつきます。これを「除夜の鐘(じょやのかね)」といいます。
大晦日の夜から1月1日にかけて、108回鐘をつきます。
仏教(ぶっきょう)では、人には108の煩悩(ぼんのう)があると考えられています。
「煩悩」とは、人の心の中の、苦しみや迷いのことです。
除夜の鐘を1回つくと、煩悩がひとつ消えて、心もきれいになるとされています。

昔の大晦日は、家族全員が集まることが当たり前でした。
家族みんなで一緒に年越しそばを食べて、除夜の鐘を聞いて、次の日の元旦には初詣(はつもうで)に行きました。

今はいろいろなところで、でカウントダウンなどのイベントが行われるようになりました。
友人や恋人と過ごすという人も増えているようです。

わたしは今、長野県に住んでいますが、長野県では、二年参り(にねんまいり)という習慣があります。
二年参りとは、大晦日である12月31日と元日である1月1日をまたいでお参りすることです。

実際にどんなことをするかというと、まず、大晦日の夜に、近くの神社かお寺に行きます。そして、新年になる前に、一度お参りをします。
それから、そこで除夜の鐘を聞きながら、年が明けるのを待ちます。年が明けたら、もう一度、お参りします。
寒い夜中に、外で年が明けるのを待つのはつらいですが、神社やお寺の人が、焚き火を焚いてくれたり、お酒を出してくれたりしてくれます。夜中の神社、お寺に行く機会はあまりありませんから、特別な体験ができますね。

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さて、今回は「大晦日」についてお話ししました。みなさんは大晦日、どんなふうに過ごしますか?
WEBサイトのコメント欄にメッセージを残していただけたら嬉しいです。
質問やリクエストもお待ちしています!

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今日も最後までお聞きいただきありがとうございました。
今回のPodcastは、今年最後の配信になります。
次回は2024年1月5日の予定です。
また来年、お会いしましょう。
よいお年をお迎えください。


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