#14 かかし
みなさん、こんにちは。日本語教師のたまです。
この番組は、日本語を勉強している人のためのpodcastです。
日本の生活や文化、日本語のことについて、できるだけわかりやすい日本語で話します。
まだまだ暑い日が続きますね。8月を過ぎてからも、まだ暑い時期のことを「残暑(ざんしょ)」といいます。暑さが残る、いつまでも暑い、というイメージです。
でも、田んぼの稲(いね)は、そろそろ収穫(しゅうかく)の時期です。
田んぼとは、水を使ってお米を育てる場所です。畑(はたけ)は、水を使わないで、野菜などを育てる場所です。一般にお米は田んぼで作ります。
日本では、田んぼで育つ植物(しょくぶつ)を「稲(いね)」といいます。、その稲の種(たね)を「籾(もみ)」といいます。籾の中にあるのが「米(こめ)」、お米です。お米を炊いたものが「ご飯」ですね。同じ稲という植物でも、その形や状況(じょうきょう)によって名前が違います。日本は昔から稲を育てる文化があったので、生活の中で、たくさん言葉が生まれたのだそうです。
秋は、田んぼで稲が実る季節です。
わたしの家のそばには、田んぼがたくさんあります。稲が実ると、田んぼが金色になって、とてもきれいです。実った稲を収穫するために切り取ることを「稲刈り(いねかり)」といいます。昔は、人の手で、鎌(かま)という道具を使って稲を刈りました。今は、機械を使うことが多くなりました。
稲刈りの時期が近づくと、田んぼには鳥や動物が、お米を食べに来ます。せっかく育てたお米を食べられてしまったら困りますね。鳥や動物は、人がいるときは近づいてきません。それで、人の形をした人形を田んぼの中に立てて、鳥や動物が近づかないようにします。
みなさんは、田んぼの中に、人の形をした人形を見たことがありますか?
これが「かかし」です。
「かかし」とひとことで言っても、その形はさまざまです。
洋服を着て、帽子をかぶって、まるで本物の人のような姿のかかしもあります。
アニメのキャラクターや、スポーツ選手など、ユニークなものもいろいろあります。
いろいろなかかしの写真をスクリプトにのせておきますね。
tama3blog.comを見てくださいね。
金色の田んぼの中に立っているかかしは、秋の風物詩(ふうぶつし)。風物詩とは、その季節の様子をよく表しているもののことです。
ところで、みなさんは、田んぼ以外でもかかしを見たことがあるんじゃないでしょうか。
そう、かかしが登場(とうじょう)する映画やアニメを見たことがありませんか?
古いものだと「オズの魔法使い(まほうつかい)」という映画がありますね。「脳(のう)みそ」がほしいというかかしが登場します。
それから、日本のアニメ「ハウルの動く城」にもかかしが登場しますね。魔法でかかしに変えられてしまった王子様です。
かかしというキャラクターは、ちょっとさびしくてユニークなイメージがあるように思います。
さて、今回は、田んぼやかかしについてお話ししました。
田んぼは、お米を育てる場所で、水を使います。お米は稲という植物の種です。そして稲を収穫する時期に、鳥や動物にお米を食べられないように、かかしを立てます。
みなさんの国に「かかし」はありますか?どんな「かかし」ですか?
このPodcastのスクリプトは、WEBサイトにも載っています。こちらもぜひチェックしてみてください。
それでは、今日はここまで。
また次回、お会いしましょう。