#20 おでん
みなさん、こんにちは。日本語教師のたまです。
この番組は、日本語を勉強している人のためのpodcastです。
日本の生活や文化、日本語のことについて、できるだけわかりやすい日本語で話します。
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日に日に寒くなってきましたね〜。わたしが住んでいるところでは、先日、霜(しも)が降(お)りました。
霜ってわかりますか?たとえば、野菜やお肉を冷凍(れいとう)した時、凍らせた時、まわりに白い小さい氷の粒(つぶ)のようなものがつくでしょう?見たことありますよね?あれが、霜です。野菜やお肉のまわりについている水分が凍って、白い粒になるのが、霜です。冷凍庫の野菜などの霜は、霜がつく、と言います。
でも、わたしはさっき、霜が降りる、と言いました。霜が降りる、これは、寒い日の朝、地面や、草の葉っぱなどの表面に氷の粒がつくことです。朝起きて、庭を見ると、地面や木、草などが霜で白くなってます。車のフロントガラスも真っ白になります。こういう状態を、霜が降りる、と言います。
霜が降りる、っていう表現は、おもしろいですよね。雪は降る、というけれど、霜の場合は、降りる。どうして「降りる」というのでしょうか。
これは、霜ができるプロセスに関係があります。冬の寒い朝などに、空気が冷えると、空気の中の水分、水蒸気(すいじょうき)といいます。その水蒸気ががいきなり凍って、冷たい地面や草などについて、霜ができます。この、空気の中から水蒸気が、降りてきて、地面や草につく現象(げんしょう)から、降りる、という表現になったと言われています。
雪の場合は、空の上で水蒸気が凍って、氷の粒ができます。その氷の粒が空から落ちてくることを「降る」と言います。
ちなみに、文字で見ると、「降(お)ります」と「降(ふ)ります」の書き方はまったく同じなんです。WEBサイトのスクリプトに、漢字を書いておきますので、確認してくださいね。
降ります
「降(お)ります」は動詞の2グループです。降りる、降りない、降りた、降りれば、降りろ、のように活用します。
「降(ふ)ります」は動詞の1グループ。降る、降らない、降った、降れば、のように活用します。
霜は降(お)りる、雪は降(ふ)る。これからの季節、何度も使う表現だと思います。この機会にぜひ覚えてくださいね。
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さて、秋が深まり、庭に霜が降りて、寒〜くなると、食べたくなる料理といえば「おでん」ではないでしょうか。
今日の話題は「おでん」です。
おでんは寒い季節に食べる日本の伝統的(でんとうてき)な料理です。家で作ることもできるし、居酒屋(いざかや)さんでお酒を飲む時に一緒に食べたり、コンビニでも簡単に買える、とても身近(みじか)な料理です。
おでんの汁は「出汁(だし)」といって、鰹節(かつおぶし)や昆布(こんぶ)などから作り、醤油などで味をつけます。だし汁の中で大根やこんにゃく、たまご、ちくわなど、いろいろなものをコトコトと煮込(にこ)みます。
おでんの中に入れるもののことを「おでん種(だね)」といいます。おでん種にはいろいろな種類と特徴(とくちょう)があります。
まず、定番(ていばん)のおでん種といえば「大根」ですね!2センチくらいに厚く切った大根を入れます。大根にだし汁の味が染み込んで美味しいです。
それから「ゆで卵」。ホクホクのゆで卵に味が染みて、大人にも子どもにも人気があります。
それから「こんにゃく」。プリンとした食感(しょっかん)で、食べ応えがあります。
そして「練(ね)り物」。ちくわ、はんぺん、さつまあげ、がんもどきなど、ほんとうにいろいろな種類があります。練り物の原料(げんりょう)は魚や豆腐などです。
他には、「野菜」。じゃがいも、さといも、にんじんなどの根菜(こんさい)が入ると、栄養(えいよう)のバランスもいいですね。
わたしのうちでも、自分でおでんを作るときは、必ず、大根、卵、こんにゃく、練り物、じゃがいも、にんじんを入れます。
実は、おでんに入れるおでん種は、地域(ちいき)によって特徴があります。
たとえば北海道や東北地方では、ホタテなどの貝を入れるそうです。
静岡では牛肉を使った黒いだし汁で、黒いはんぺんを入れるのが特徴です。
名古屋は、だし汁に味噌や砂糖を入れて、甘辛(あまから)くします。
京都は、うす口の醤油で、お豆腐や野菜などを入れ、上品(じょうひん)に仕上(しあ)げます。
福岡は、牛肉でコクがあるだしが特徴。「餃子巻(ぎょうざまき)」や鶏の「手羽先(てばさき)」が名物(めいぶつ)です。
沖縄は、かつおぶしのだしに豚足(とんそく)、豚の足が入り、コクがある味です。
その地域それぞれの特徴がある食材(しょくざい)を使っていて、おもしろいですね。わたしも食べたことがないおでん種がたくさんあります。実際にその土地に行って、地元の居酒屋さんとかでその地域の特徴があるおでんを食べてみたいですね。
ちなみに、わたしが住んでいる地域にも特徴があります。ふつう、おでんは、黄色いからしをつけて食べるのが一般的です。でも、わたしが住んでいる地域では、「ねぎだれ」と言って、醤油に刻(きざ)んだネギを漬け込んだものを使います。
日本にはほかにも、地域の特色があるおでんがたくさんあります。機会があったら、ぜひ試してみてくださいね。
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さて、今日は「おでん」についてお話ししました。みなさんは、どんなおでんが好きですか?メッセージをいただけたら嬉しいです。質問やリクエストもお待ちしています。概要欄にリンクがありますので、そちらをクリックして、フォームに記入してください。
もし、聞いてわからない言葉があったら、WEBサイトに文字で書いた文が載っていますので、そちらを見てくださいね。
このPodcastを気に入っていただけましたら、フォロー・評価いただけるととっても嬉しいです。
今日も最後までお聞きいただきありがとうございました。
それでは、今日はここまで。
また次回、お会いしましょう。