#11 横断歩道では手をあげて
みなさん、こんにちは!日本語教師のたまです。
みなさんは、信号がない横断歩道(おうだんほどう)を渡るとき、どうやって渡りますか?
車が通り過ぎるまで待ちますか?
手を上げて、車に向けて渡る合図(あいず)をしますか?
わたしが子どもの頃は、小学校で、横断歩道の渡り方を学びました。
学校の校庭に、白い線で道路や横断歩道を書いて、警察(けいさつ)の人が来て、いろいろ指導(しどう)してくれました。
その時教わった交通ルールは、「手を上げて渡る」という方法でした。「手を上げる」とは、手を頭の上の方まで高くまっすぐ伸ばす動作です。
ですから、横断歩道を渡る時に手を上げるのは、当たり前だと思っていました。
ところが、1978年、今から40年以上前に、交通ルールが変わりました。横断歩道を渡るときは「車が通り過ぎるまで待つ」に変更(へんこう)されたんだそうです。「手を上げる」というルールは消えてしまいました。
へえ〜、知らなかったですねえ。
そう言われてみれば、手を上げて道を渡る人が少なくなったような気がします。
ところが、ところが、2021年に、また交通ルールが変わりました。新しいルールには、『横断するときは、手を上げるなどして運転者に対して横断する意思(いし)を明確(めいかく)に伝えるようにしましょう』と書かれています。
道を渡るときは、手をあげるなどして、運転している人に「今から横断歩道を渡りますよ!」という気持ちがわかるようにしましょう、というルールです。
43年ぶりに「手を上げて横断する」ルールが復活(ふっかつ)したので、ニュースになりました。
なぜ、「手を上げて横断する」ルールが復活したのでしょうか。
それは、横断歩道での事故を減らすためです。横断歩道を渡る人がいる場合、車は一時停止(いちじていし)しなければなりません。一時停止とは、車を止めて、安全を確認(かくにん)することです。
でも、実際(じっさい)は止まらない車も多いです。子どもはからだが小さいので、運転手が気づかないこともあって、とても危ないです。
大人は手を上げることが恥ずかしいと感じるかもしれません。手を上げるだけではなく、運転している人の顔を見て、目を合わせるとか、軽く手を振るとか、いろいろな方法で、気持ちを伝えればいいです。大切なのは、運転する人にわかってもらうことなんですね。
信号のない横断歩道で手を上げると、8割以上の車が止まるという調査(ちょうさ)結果(けっか)もあるそうです。
みなさんはふだん道を渡るとき、どんなことに気をつけていますか?
それでは、今日はここまで。
また次回、お会いしましょう。