#9 日本のお盆

こんにちは。日本語教師のたまです。

暑い暑い毎日ですが、みなさん、いかがお過ごしでしょうか。夏バテしていませんか?部屋の中にいても熱中症になることがあるらしいので、気をつけましょうね。ほんとに。

8月も、もう2週間過ぎてしまいましたね〜。実はわたし、8月の初めに、台湾から日本へ帰国しました。台湾で借りていた部屋をきれいに片づけて、大家さんに返したんです。

そして必要な荷物を日本へ送りました。郵便局から7個も、箱を送りました。そのうち4個は本。台湾にいる間に、いつの間にか増えちゃいました。本は重いから、小さい箱に入れても、10kg以上するんですよね。郵便局まで運ぶのが大変でした。

日本の家は、いなかにあって、まわりは田んぼや畑、林に囲まれています。都会に比べると、朝晩は涼しいと思うのですが、それでも、めちゃ暑くてびっくりしました。台湾の暑さとは違うんですよね。あまり湿気はないんですが、日差しが強くて、ひりひり焼ける感じです。昼間はあまり外に出たくないですね。

さて、そんな暑い暑い毎日ですが、今週は日本全国で行われる伝統的な行事がありますね。そう「お盆」です。

「お盆」とは、ご先祖様の霊が、あの世から一時的に帰ってくる時期です。ご先祖様とは、亡くなったおじいちゃん・おばあちゃんや、そのまたおじいちゃん、おばあちゃんなど、血のつながりのある人たちのことです。
お盆は亡くなったご先祖様を家に招いて感謝を伝え、おもてなしをする「先祖供養」の期間です。

ふつうは8月13日から16日の間に行われますが、地域や家庭によって日程がちがうこともあります。

この期間、家族はご先祖様の霊を迎えるために、仏壇に特別な料理や飾りを用意します。ご先祖様のために作られた食べ物や飲み物が置かれ、ろうそくや花などで飾りつけます。また、お墓参りも行われます。お墓に花やろうそくを置いてきれいにします。

お盆の最初の日には、「迎え火」を焚きます。玄関先や庭で、乾いた草に火をつけて燃やします。お盆に帰ってくるご先祖様が、うちを迷わないように目印にするんです。

わたしの母の実家では、迎え火を焚くときに、歌を歌います。

「じいやん、ばあやん、このあかりで おでや〜れ、おでや〜れ」

こ〜んな感じ。
ちょっとかわいい感じがしませんか?
この風習、地域や家によっても微妙に違うようです。

迎え火を焚くときに、きゅうりやなすに割り箸で足をつけて、馬と牛を作ります。これを、精霊馬(しょうりょううま)といいます。精霊馬は、ご先祖様の霊があの世から家まで移動するときに使う乗り物です。8月13日の初日、ご先祖様はキュウリでつくった「早馬」でぴゅんとやってきます。

お盆の間、家族と一緒に過ごしたご先祖様は、お盆の最後の日にあの世へ帰ります。その時は「送り火」を焚いて、ご先祖様の霊を送ります。ナスでつくった「牛」に、たくさんこの世のお土産を付けて、この世の名残りを楽しみながら、ご先祖様はゆっくりとあの世へ帰ります。

霊魂は、火を捧げられると、大切にされていると考え、そのことに喜びを感じると言われています。線香や送り火、迎え火、そして京都の「五山送り火」も、この考え方から生まれました。また、多くの火を焚いて霊魂を供養することから始まったのが「花火」です。

お盆の期間中は、日本各地で、盆踊りやお祭り、花火大会が行われます。みんなで踊ったり、祭りに参加したりして、ご先祖様の霊を楽しませるためのイベントです。

コロナの影響で、中止になっていたお祭りや花火大会、今年は4年ぶりに行われるところも多いようですね。たくさんの人が参加してにぎわっているようです。

わたしの住んでいる地域でも、久しぶりのお祭りで、大いに盛り上がったと聞いています。

お盆の時期、日本では多くの会社が休みになります。「お盆休み」といいます。
銀行や役所などは営業していますが、一般の会社やお店、病院など、休みになることも多いので、注意が必要ですね。


両親と離れて暮らしている家庭では、お盆に合わせて家族で実家に帰る人も多いです。
また、この時期に旅行やレジャーに出かける人も多いですね。

みなさんはお盆休み、どこかに出かける計画がありますか?もし近くで盆踊りやお祭りがあったら、参加してみてはいかがでしょうか。

それでは、今日はここまで。
また次回、お会いしましょう。

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