#56 「ヘルプマーク」 見かけたらどうする?

みなさん、こんにちは。「てくてく日本語」日本語教師のたまです。
この番組は、日本語を勉強している人のためのpodcastです。
日本の生活や文化、日本語のことについて、できるだけわかりやすい日本語でお話します。

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みなさん「ヘルプマーク」って知ってますか?
「ヘルプマーク」は、赤い四角の中に白い十字とハートのデザインがあるマークです。
十字というのは、数字の十の漢字に似ている形、プラスとかクロスともいわれる形です。
インスタに写真を載せたので、見てみてくださいね。

わたしは先日初めて、このヘルプマークを着けている人を見かけました。
「あ、ヘルプマークだ!」と思って、見てたんですけど、その時、そもそもヘルプマークの意味ってなんだろう、見かけたらどうしたらいいんだろう、って思ったんです。
「ヘルプ」っていうからには、助けが必要なんだな、ということはわかるんですが、具体的にどうしたらいいのかな、って。

それでちょっと調べてみることにしました。

まず、どんな人が「ヘルプマーク」を着けているかということですが、見た目ではわからない障がいや病気がある人、妊娠初期の人などが身に着けるのだそうです。
妊娠初期というのは、お腹に赤ちゃんがいる人で、妊娠して2ヶ月くらいの時期です。この頃は、まだお腹が大きくなっていないので、外見からは、妊娠しているかどうかわからないですよね。
他にも、手術をした後のつらい時期とか、認知症の方とか、生理痛がひどくて倒れそう、とか、そんな場合でも身に着けることができるのだそうです。

たしかに、足をけがして杖を使っている人や、妊娠中でお腹が大きい人の場合は、ひと目見て、大変そうだなあ、つらそうだなあ、ということがすぐわかります。でも、外見ではわからなくても、いろいろなつらい状態の人がいますよね。

「ヘルプマーク」を着けることで、外見ではわからなくても、周りの人に援助や配慮をしてほしい、助けてほしい、気を遣ってほしい、ということが伝わるようになります。
助けが必要なことを周りに知らせるためのマークなんですね。

それでは、この「ヘルプマーク」を着けた人を見かけた場合、どうしたらいいでしょうか。
ちょっと調べてみたんですが、これ、意外とみなさん、わからなかったり、迷っていたりするみたいです。

たとえば、電車やバスの優先席には、ヘルプマークを着けている人に席を譲りましょう、と張り紙が貼られています。この場合、もしヘルプマークを着けている人がいたら、席を譲ればいい、っていうことですね。

じゃ、ふだん、道を歩いている時や、お店の中などで見かけたらどうするか?ですが、もし、その方が特に問題がなさそうなら、特に声をかけるとか何かする必要はないらしいです。でも、まったく無視する、無関心というわけではなく、何かあった時のために、気を遣う、見守る、ということができればいいのかな、と思います。

そして、もしその方が困っている場合、たとえば苦しそうにしているとか、倒れてしまったとか、そんな時は声をかけます。ヘルプマークの裏面に、その方の症状や、やってほしいこと、連絡先が書いてあるので、それを参考にすればいいそうです。

あとは、災害の時とかですね。地震や台風などの災害があった時、ヘルプマークを着けている方が安全に逃げられるように、周りの人がサポートする。そんなことができればいいのかな、と思います。

ということで「ヘルプマーク」というのは、見た目では元気そう、健康そうに見えていても、病気や障がいなどでつらい思いをしている人が、口には出さなくても、助けが必要なことを周りの人に知らせるためのマーク、ということなんですね。

そして、ヘルプマークを着けている人を見かけたら、何か困っていないか、見守る、そしてもし困っているようなら声をかける、などの行動ができればいいのかな、と思いました。

「ヘルプマーク」みなさんは日本で見かけたことがありますか?わたしは、ヘルプマークは日本の独特の発想だと思います。海外にもヘルプマークのような方法があるでしょうか?みなさんの国に、こんなふうなマークがありますか?とても興味があるので、ぜひコメントで教えてください。概要欄にメッセージフォームのリンクがありますし、Spotifyのスマホのアプリでも、コメントが書けるようになりました。YouTubeのコメント欄でもOKです。メッセージお待ちしています!

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では、今日の単語を復習しましょう。WEBサイトにスクリプトがありますので、みなさん、どうぞ利用してくださいね。
それでは、始めます。

1 十字(じゅうじ)
2 障がい(しょうがい)
3 妊娠(にんしん)
4 初期(しょき)
5 身に着ける(みにつける)
6 外見(がいけん)
7 杖(つえ)
8 援助(えんじょ)
9 配慮(はいりょ)
10 気を遣う(きをつかう)
11 優先席(ゆうせんせき)
12 譲る(ゆずる)
13 見守る(みまもる)
14 症状(しょうじょう)
15 発想(はっそう)

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今日も最後までお聞きいただきありがとうございました。
このPodcastを気に入っていただけましたら、フォロー・評価いただけるととっても嬉しいです。
また、リクエストや感想などのコメントもお待ちしております。
それでは、今日はここまで。
また次回、お会いしましょう。

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