#16 お月見(つきみ)
みなさん、こんにちは。日本語教師のたまです。
この番組は、日本語を勉強している人のためのpodcastです。
日本の生活や文化、日本語のことについて、できるだけわかりやすい日本語で話します。
みなさんは、最近、夜空(よぞら)を見上げたことはありますか?
最近、月がとてもきれいに大きく見えると思いませんか?
わたしは昨日の夜、たまたま、庭に出たんですけど、空が明るくてびっくりしました。
月が大きくて明るかったんです、
まだ、完全な満月じゃありませんでしたが、かなり明るかったです。
秋に見る月は、春や夏、冬の月と違うと思いませんか?
秋は、空気が澄んでいるので、月が明るく、はっきり見えるのだそうです。
そして一年で一番、月が明るくきれいに見えるのが、今日。「十五夜(じゅうごや)」です。漢字で書くと、「十五」の「夜」です。
どうして「十五」なんでしょうか?
それは、昔のカレンダー旧暦(きゅうれき)で、8月15日だからです。15日の夜だから「十五夜(じゅうごや)」です。
昔から、この「十五夜」の日は、一年で一番きれいに月が見える日とされ、月を見る風習(ふうしゅう)、「お月見(つきみ)」の風習がありました。
お月見の風習は、なんと平安時代(へいあんじだい)、今から1000年以上前から、あったそうです。
その頃は、月を見ながらお酒を飲んだり、船の上で音楽を聴いたりしたそうです。
また、秋はお米や果物などがとれる季節です。収穫(しゅうかく)の時期(じき)です。
昔はこの日は、収穫した野菜や果物を神様に供(そな)え、感謝する日でした。
なので、お月見の時は、お団子や里芋などを供える習慣があります。
丸いお団子は、月に似ていますよね。これを「見立て(みたて)」と言います。ちょっと難しいですが、日本文化ではよく使われる表現方法(ひょうげんほうほう)です。この場合は、月に似ているもの、つまりお団子を、月に置き換えて見ることです。
話はそれますが、秋になるとマクドナルドで「月見バーガー」が販売されますよね。あれは、卵を月に見立てているわけです。
そして、里芋は秋に収穫される代表的な作物(さくもつ)です。他にも収穫した野菜や果物などを供えます。
それから、ススキを飾(かざ)ります。ススキは、秋に収穫するお米の稲の穂に似ているからだと言われています。
美しい月を眺(なが)めるだけでもいいですが、お団子を食べたりススキや果物などで部屋を飾ったりすれば、お月見の雰囲気(ふんいき)がさらに楽しめますね。
お月見といえば、満月、まん丸い月を見ることだと思われるかもしれません。でも実は、十五夜に満月になるとは限らないんです。これは、旧暦、昔のカレンダーと実際の月のタイミングがずれるからだそうです。
満月じゃなくても、十五夜の月のことを「中秋(ちゅうしゅう)の名月(めいげつ)」といって、お月見をします。
うれしいことに、今年の十五夜は、満月なんです。
今夜は、きっと美しい満月を見ることができるでしょう。
わたしも今夜は、お団子を供えて、お月見をしようと思います。
みなさんも、今夜は空を見上げて、きれいな月を眺めてみてくださいね。
さて、今日は十五夜のお月見についてお話ししました。一年で一番美しいと言われる十五夜の月を見ることをお月見といいます。
みなさんは、月を見て、どんなことを思いますか?
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質問やリクエストもお待ちしています!
それでは、今日はここまで。
また次回、お会いしましょう。
ススキを飾って、お団子をお供えします。